- GMMAってなに?
- GMMAを表示することでなにが分かるのか?
- GMMAを使った取引方法が知りたい
GMMAは12本の移動平均線を用いるため、視覚的にトレンドとレンジの判別がしやすいテクニカル指標です。
GMMAを知ることで、初心者でも有利にチャート分析を進めることができるでしょう。
ラインとかダウ理論とか難しくてよく分からないし、使える気がしない
もっと簡単に誰でも「トレンド!」って判断できるものないの?
このような悩みを持っている人は、ぜひ本記事を読んでGMMAを学んでください。
それでは見ていきましょう。
GMMAとは?
GMMAとは指数平滑移動平均線(EMA)を短期組6本、長期組6本、計12本組み合わせたトレンド系テクニカル指標です。
それぞれのEMAの数値は以下になります。
- 短期組…EMA3.5.8.10.12.15
- 長期組…EMA30.35.40.45.50.60
短期組(EMA3.5.8.10.12.15)
短期組の6本はEMAの数値が小さいので、直近の値動きに敏感に反応します。
名前の通り短期のトレンドが判断できます。
長期組(EMA30.35.40.45.50.60)
長期組は短期組に比べて数値が大きいです。
そのため値動きに対してゆったり追従するように動きます。
長期的なトレンドを判断します。
GMMAでなにが分かる?
ここからはGMMAで分かることを解説します。
正確に言うなら「GMMAだからこそ、分かりやすくなること」ですね。
それは以下の5つ。
- トレンドとレンジの判別
- トレンドの勢い
- トレンドの継続性
- 反発しやすいポイント
- トレンドの終了・転換
これは移動平均線を3本組み合わせることでも分かります。
しかしあえてGMMAを使う理由をあげるなら
EMAが12本あることで、ビジュアル的に分かりやすいから
です。
それでは詳しく見ていきましょう。
▼3本移動平均線とGMMAの違いと特徴を深く知りたい人はこちら▼
トレンドとレンジの判別
GMMAでトレンドとレンジの判別をするのは簡単です。
特にトレンドの方が分かりやすいので、トレンドから説明します。
GMMAでのトレンドの定義は
- 上昇トレンド…上からローソク足→短期組→長期組と順番に並んでいる
- 下降トレンド…上から長期組→短期組→ローソク足と順番に並んでいる
です。
いわゆるパーフェクトオーダーです。
移動平均線を使ったことがある人なら知っていると思います。
上昇トレンドの場合はこんな感じ。
綺麗に上からローソク足→短期組→長期組になっていると思います。
次に下降トレンドの場合。
こちらも綺麗に上から長期組→短期組→ローソク足となっていますね。
トレンドの判断ができるようになるとレンジは簡単です。
レンジの時は、この順序が入れ替わっていて方向感がない状態になります。
トレンドの勢い
GMMAの角度とEMA同士の拡散具合を見ることでトレンドの勢いも分かりますよ。
GMMAの角度が急になればなるほど、直近の値動きには勢いがあります。
なぜなら
- GMMAはあくまで値動きをベースに計算されている
- ベースとなっている値動きが勢いよく動けば、それに合わせてGMMAも動かないといけない
- つまり価格が大きく上に動いたなら、それに合わせてGMMAの角度も急になるということ
実際にチャートを見てみましょう。
やはり急上昇しているところはGMMAの角度が急になっていますね。
つまりGMMAの角度を見ると、値動きの勢いが分かるということですね。
次にEMAの拡散具合も見ていきます。
EMAの拡散は
- 値動きに勢いがあるときは拡散しやすく
- 逆に勢いがない時は収縮しやすい
特徴があります。
チャートを見ると分かりやすいです。
やはりEMA同士が拡散しているところは勢いがありますが、EMA同士が横向きで収縮しているときは値動き自体に勢いがありません。
このことから
値動きに勢いがあるときはGMMAが急角度でEMAが拡散する
ということになりますね。
トレンドの継続性
これは少し感覚の部分が強いですが、GMMAを見ることで、そのトレンドが継続しやすいかが分かります。
継続しやすいトレンドは、GMMAがビジュアル的に綺麗に推移している時です。
GMMAが綺麗に推移するためには
- 大前提としてパーフェクトオーダーになっている
- しっかり押し目(戻り目)を作りながら
- 高値(安値)を更新していく
- ローソク足が大きくなりすぎず
- ヒゲも目立たない
状態が必要になります。
どれか1つでも欠けてしまうと、GMMAが乱れてしまいトレンド継続が怪しくなってきますよ。
それでは綺麗なトレンドとはどのような状態か見てみましょう。
このチャートは先ほど上昇トレンドの説明に使用したものです。
これはGMMAがかなり綺麗に推移していると言っていいでしょう。
「上げる→調整の下げ→上げる→調整の下げ→上げる」を繰り返していますね。
つまりしっかり押し目を作りながら、高値を更新していることが分かります。
ローソク足も大きすぎない陽線で上げて、小さな陰線で調整して、再度陽線で上げる形になっているのも良いポイント。
このトレンドはどこかでロングエントリーしていれば、勝てそうなチャートですね。
このようにGMMAが綺麗に推移しているときは、トレンドが継続しやすい特徴があります。
反発しやすいポイント
GMMAを見ることでトレンド中に反発しやすいポイントが分かりますよ。
トレンド中の反発ポイントが判断できると、押し目(戻り目)のエントリーができるようになります。
こういう人は参考にしてみてください。
まずはこのトレンド発生時の押し目ポイントを見つけてみましょう。
それは…
○を付けた箇所になります。
どうしてこのポイントかと言うと
○を付けた箇所はトレンド中に調整の動きをして、再度トレンド方向に伸びていってます。
つまり押し目ポイントだったということが分かります。
そしてこのように綺麗に反発していく時は、調整の動きが長期組で止まりやすいです。
トレンド発生→長期組まで調整の押し(戻り)→再度トレンド方向へ…
このような動きは良く見られます。
トレンドが発生してGMMAが綺麗に推移しているときは、長期組で反発しやすいことを視野に入れておきましょう。
これだけで押し目(戻り目)を狙ったトレードがやりやすくなると思いますよ。
トレンドの終了・転換
GMMAを見ることでトレンドの終了と転換を直感的に判断できます。
まずGMMAで判断するトレンドは、ローソク足と短期組と長期組の順序が正しく整列している時でしたね。
上昇トレンドを例に出すと
上から順番に「ローソク足→短期組→長期組」と順番になっていることでした。
これがトレンドの終了時にはローソク足と短期組、長期組の順序が崩れ始めます。
そして最終的には短期組が長期組の下に潜り込みます。
ここまでくると、1つのトレンドが終了したと考えて良いでしょう。
そのあと上がっていくこともありますが、それはまた新たなトレンドが始まったということになります。
あくまで「今見ている時間軸のトレンドは一度終了した」と考えます。
上からの順番が
- ローソク足→短期組→長期組
- 短期組→ローソク足→長期組
- ・長期組→短期組→ローソク足…下降トレンドへ
・順序がバラバラに…レンジ相場へ - ローソク足→短期組→長期組…再度上昇トレンドへ
こんな感じです。
ちなみに先ほどの上昇トレンドのあとはレンジ相場へ移行しました。
GMMAを使った取引手法
それで結局どう取引に使えばいいの?
GMMAを理解できていても、取引に生かせなかったら意味がありません。
初心者でも取引に生かせるように簡単に解説しますね。
だから実際このようなポイントを発見して「エントリーできるか?」はトレーダーの腕しだい
だけどそのポイントを知ることが、勝つためのヒントになると思うよ
GMMAの使い方①押し目(戻り目)狙い
これは先ほど「反発」のところで説明した内容と被ります。
おさらいと思って聞いてください。
実際にエントリーするまでの一例です。
- まずGMMAが綺麗にパーフェクトオーダーになっていることを確認
- トレンドの調整の動きを待つ
- 調整が長期組に当たったのを確認
- しっかりと反発を見せたらエントリー
実際のチャートに書き込むとこんな感じ。
なかなか良いエントリーになりますね。
この時の大事なポイントは
- GMMAが綺麗に推移していること
- 調整が長期組までくることを待つこと
- しっかり反発を確認すること
です。
GMMAの使い方②ブレイク狙い
次に高値更新を狙ったブレイクを紹介します。
エントリーするまでの流れは
- GMMAがパーフェクトオーダーであることを確認
- 前回高値を確認
- 高値更新まで待つ
- 勢いを持って明確に更新したらエントリー
こちらもチャートで確認してみます。
こちらも利確場所によりますが、そこそこのエントリーポイントですね。
ブレイク狙いで意識したいポイントは
- 勢いを持って明確にブレイクするか
です。
勢いはGMMAの角度などで判断してください。
勢いがあるときはGMMAの角度が「グッ」と上に向くはずです。
【まとめ】GMMAは初心者でも使いやすいが、奥も深いテクニカル指標
これまでGMMAについて詳しく解説してきました。
- トレンドとレンジの判別が簡単にできるし
- それがビジュアル的に分かりやすい
など初心者にも使いやすいテクニカル指標でしたね。
それに加えて
- トレンドの勢い
- 継続性
- トレンド終了・転換
の判断材料として使えるなど、奥が深いところもあります。
GMMAをしっかり理解できると、トレンド相場では勝ちやすく、難しいレンジ相場では手を出さない選択ができるようになるでしょう。
すると少しずつ収益も安定してくると思います。
もしこれからトレンドフォローに取り組んでいくならGMMAはおすすめです。
その時に本記事が皆さんの参考になったら嬉しいです。